熊本県

熊本県は九州地方の真ん中に位置する県、阿蘇山をはじめとした多くの活火山があり、その山々には美しい高原、渓谷を流れる川などの壮大な自然が広がっています。
有名な温泉地も点在している為、観光に訪れる方も多く人気の場所です。
2016年に発生した熊本地震により沢山の被害を受け、その美しい景観にも地震の爪痕を多く残しました。
熊本市のシンボルとして、400年以上の歴史を誇る熊本城も大きく損傷してしまい、その無残な姿は日常の儚さ尊さを県民だけでなく全国に知らしめましたが、現在では復興のシンボルとして延べ20年の時間をかけて修復が進められています。
熊本城は1607年に加藤清正が築城した城で、12歳の頃から秀吉の元で働いていた清正は後の秀吉の出世にも大きく貢献し、唐に攻め入る際の要所として熊本城を造り大きな功績となったとされています。
そんな熊本城は、その後も細川忠利や巌流島の決闘で佐々木小次郎に勝利した剣豪宮本武蔵が細川に仕えていたことでその晩年を過ごす場所として与えられていました。
幕末の頃には九州を制圧するための日本最後の内乱である西南戦争を起こした西郷隆盛が熊本城を包囲しましたが、加藤清正の堅固な防御力には敵いませんでした。
この優れた防御力を込めた特徴は石垣の部分の「武者返し」が代表的で、上部に行くほどに勾配が急になり登り攻め入ることは忍者でも無理だとされています。
細部に亘り敵を寄せ付けない工夫が施された熊本城、現在行われている修復は、震災前を目指しているだけではなく西南戦争前後に焼失した箇所を含めた江戸時代、幕末の頃まで遡った状態を目指し、「100年先を見据えた復元の礎づくり」を基本方針に行われています。

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